「あ〜〜あ、お腹減っちゃったわ、ねえ、なんか食べましょうよ」

「それよりエビチュないのかしらねえ、これじゃ持たないわ〜」

「バカ言ってんじゃないわよ、こんな状態なのよ?エビチュなんか無いわよ」

「そうねえ、じゃあ、エビチュじゃなくても我慢するわ」

「はぁ・・・」

 

二人は市場の中ほどにある崩れかけたビルの一階でやっていた酒場にはいった

中には客は居なかったが男の店員がカウンターで頬杖をついている

 

「らっしゃい何にしましょう?」

「ビールない?できたらエビチュがいいんだけどぉ」

こぎたない店の奥のほうからビールの缶を出してくる男店員

「これが最後だよ」

「きゃーーエビチューー!!」

「・・・ミサトあんた大丈夫?・・で、いくらなの?これ、どうせ恐ろしく高いんでしょ?」

ビールにすがり付くミサトを横目にアスカがきくと

「お代はいらねえよ、ただ・・・」

「ただ?」

「その・・・この前の大地震以来女にご無沙汰でねえ・・・つまり・・」

「つまり寝たいってワケ?」

後ろでミサトが「あんまり冷えてないわねぇー・・・ちぇ、」などとぼやいている。

一瞬置いて

「ま、そういう事かな?」

男はそう言って頭を掻いた、

「ふぅーん、だってさ、ミサト」

「え?なに?」

すでにビールを開けてしまっているミサト、中身はほとんどない

「あ〜!!あんたなにやってんのよ!?」

「これで商談成立だな、」

「え?なになに?」

「アンタこの男とヤりなさい」

「・・・あんたすごいことサラッと言うわねぇ、」

「いいから早く来いよ」

男は奥のほうから手招きをしている

「仕方ないわねぇ、ちょっと待っててね、アスカ」

「いってらっさい、ねえ、アタシにもなんか食べさせてよ」

「そこらのもの食べてていいぜ、あんたもサービスしてくれるんならな」

男はいやな笑い方でそういった、奥に二人は消えていった

 

「あ〜あ、こんな事しなきゃ生活出来ないなんてねぇ・・・」

ぼやきながらアスカは置いてある干し肉を食べる、

「これじゃプライドも何もないわよね・・・はぁ〜ぁ」

そういってミサトが置いて行ったビールを少し飲む

奥の部屋で物音がし始めた、

アスカはそれを聞くと身支度をはじめ、店のものを袋に詰めていった、

棚の瓶や、干し肉などを詰めて行く、

背中の拾ったリュックに店のめぼしいものを粗方詰めると

明日香は奥にいるミサトに声をかけた、

「ミサト〜〜?おわったぁ?」

「終わったわよ」

そういってアスカが呼びかけるとミサトが出てきた、

「さ、行きましょ」

「奥には何もなかったの?」

「じゃーーん、まだ持ってたわアイツ、うふふ、」

そういうミサトは缶のエビチュを数個持っている

「じゃあ、早くいきましょう、アイツおきちゃうでしょ」

「ダイジョーブよん、しばっといたし」

「あそ、ま、いいからいきましょ」

そういって二人は戦利品をもって市場の道へと出ていった、

 

店の奥にはミサトのダイナマイトボディーから繰り出された一発を食らって縛られて伸びている男が居た、合掌。

 

通りに出た二人は当てもなく歩き出した、

「でもねぇ、こんな生活いやねえ、やっぱ」

「意味もなく追いはぎやってるようなものだしねえ」

「ミサト・・・これからどうしよう?」

「あら、天才少女さまでもわかんない?」

「なによその言い方」

「まあ、さしあたり生きて行きましょう、そのうち目標なり何なりが見つかるわ、無理に探す必要はないでしょ、」

「そうねえ、じゃあ今日はどこで寝ましょうか?ここ数日ろくな所で寝てないわよ、あたしなんてお風呂に入りたいのに〜〜!」

そう行ってアスカはカラダのにおいを嗅いでいる、

「そうねぇ・・・」

「あんた元指揮者でしょ、なんか考えなさいよ、」

「うーーーん・・・・」

二人はその後ひっしに考えたが、いい案が浮かぶ訳もなく、、

 


 

結局今日も野宿であった、アスカも風呂は無しである、

「あ〜〜つかれたぁ、一日中ふらふら歩いちゃったわね、」

崩れたビルの中に入った二人は適当な元オフィスと思われる部屋で休むことにした、

「あ〜お風呂はいりたい〜〜」

「お風呂お風呂うっさいわね〜、」

「なによ!こんな美少女がお風呂に入れないのよ!?」

「そうねえ、前はシンちゃんが沸かしといてくれたものね」

「・・・・・」

ミサトはしくじったと思った、

この二人は市場で再会したのだが、

この話題だけは二人とも極力避けていた、

だが、ミサトはそろそろ聞くべきだと思い、アスカに問い掛けた

「・・・・アスカ、あなたサードインパクトの後、どうなったの?」

「・・・・・・」

アスカはなにも言おうとしなかった、

「ごめんね・・・アスカ、無理にはきかないわ、無神経だったわねわたし」

「いいのよ・・・ミサト、いいわ、言うわ、」

ミサトは無理しなくていいと言ったが、アスカはゆっくりと話し出した、

「わたしはエントリープラグの中で目覚めたわ・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・・・

・・・・・

・・・・

・・・

・・


 

 

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