カトン・・・カラン・・・


「おたたたたたた・・・何やねん?何がおこったっちゅうねん?」

トウジは道に倒れていた、体中埃だらけだがたいした怪我は無い。

「なんやろ、急に空が光ったおもたら、なんや、町が・・・。」

周りを見ると、ガラスが砕けて散乱している、車も数台ひっくりかえり、電柱もなぎ倒されている、

ここは第三進東京からさほど離れていない小さな町の中心部、集団疎開によって引き取り手とうまくいかない者はここに集団で疎開させられていた。

トウジは腰の土を払うと呆然と立っていた。

周りに人がいる気配は無く、シーンとしている、時折何かが崩れる音が聞こえた。

「・・・・・・・・」

周りを見渡して何が起こったのか必死で考える、しかし答えが出てくるわけは無い、

傍らに先ほど購入した覚えがある買い物袋が落ちている、中身はぼろぼろに崩れてしまっている、

「ちっ」

その袋を蹴飛ばし近くに腰掛ける。

こつん、

「あた、何やねん・・・、」

トウジの頭に石のかけらが落ちてきた、いや、ビルのかけらというべきか・・。

「崩れかかっとるのか・・・」

そうつぶやいて上を見上げる、この地域は高層ビルはさほど多くなく、せいぜい10階立て程度のビルが密集している。

そのとき、向うの通りのビルがついに崩れ始めた、

轟音とともに土煙が舞っている。

「こらあかんな・・・どないしょ。」

そこまで考えてヒカリのことを思い出した、

ヒカリも父親が第三進東京に残るため、この地域に集団で疎開させられている、疎開したブロックが違うとはいえ、たびたび会っていた。

「ヒカリ・・・・」

トウジはやっと瓦礫の中を歩き始めた。

そしてそこからさらに数十キロ離れた地方都市・・・・

 


 

住宅街の庭にあるシェルターから一人の少年が顔を出していた。

「こ、これは!?」

周りのブロック塀は風化したようになぎたおれ、すんでいた家も見る影をほとんど残さない、

「なななにがおきたんだ〜!?、も、もしかして第三次世界大戦でもおっぱじまったのか〜??」

「・・・いや落ち着けケンスケ、こういう時のために今まで色々なサヴァイバルの方法を学んだんじゃないか、こういうときは落ち着くのが一番だ!」

ケンスケは一人言をいいながらシェルターの中に戻った、
ケンスケはジャーナリストの父親と郊外の一軒家に住んだが、いまいちうまくいかないため、庭にシェルターをほってもらい、そこを自分の部屋としていた、日常では顔すら合わせていなかった。

「・・・・今何が起こったか・・それは後回しだ、どうせわからない。しかし・・・外の状況から推測すると、ものすごい爆風が駆け抜けたようだ・・・。・・・・まさか核かN2弾頭が使用されたのでは!?」

「しかし核でもN2弾頭でも・・・これだけの爆風の場合、至近距離であるはず・・・その割に周りの家に延焼の後は無かった・・・?となると・・・」

「・・・・」

ケンスケはもう一度シェルターを開き

周りを見渡し、たっているものが同方向に凪ぎ倒れているのを見た。

倒れている方向と逆を見た

空は晴れていた、

しかし視線の先には重い雲がかかっているような感情。

「・・・・第三新東京市・・・・」

ケンスケは無心でシェルターの中で使えるものをあさり、バックパックに詰めた。

一応護身用に催涙ガスとスタンガンを身に付けた。

「・・・・このシェルターも結構住み心地よかったんだけどなあ」

短い間とはいえ、なれた空間を捨てる事になる、そう感じていた、

「でも・・・確かめたい、何が起こったのか、それにここにいても何も始まらない」

ケンスケは外に出るとシェルターのふたを閉じた。

「第三新東京市・・・遠いな」

肩のバックパックが重く感じた、しかしそれ以上に何かに呼び寄せられている・・・そう感じていた。



 

起きてみると私は寝かされていた。

「・・・・・・・・・・」

なぜか体がとてつもなく疲れている、

もう一度眠りたい・・・できたら・・・永遠にとすら・・・。

そのとき物音がした

カラン

私は疲れている目を再度開けて傍らを見た、

「・・・・・・・・・・・」

傍らには少年が寝ていた

「よかった・・・生きていたのね・・・」

そう思うと、私は再度眠りに落ちた

 


 

次に目を覚ますと、少年はおきていた

こちらが起きていることを見つけると、傍らにあった椅子に座わった。

少年はしゃべった

「・・・・・おはようございます・・・マヤさん」

「おはようシンジ君・・・・」


ここは以前病院だった所らしい、

私はベッドの上で寝ていた、

起き上がると体が痛かった、

体の所々が擦り傷などを負っていた、

ある程度までは手当てがしてあった、どうやら素人の手によるものらしく、多分シンジ君がやってくれたのだろう。

「手当て・・・やってくれたんでしょう?ありがとう・・・」

「いえ・・気にしないでください」

簡単な食事を取りながら話をした、

内容はよくわからないものだった、

言語明瞭意味不明・・・。色々聞きたくないことが話題に上りそうだったからだ

しかしある程度のことがわかった、

今ここはひどいことになっていること、

人は生きていること、

私は歩いていて見つけたこと

そしてこれは私の推測だが、これを引き起こしたのはシンジ君だということ・・・


ご飯を食べ終わると私は病院の中を歩き回った、

使えるものはシンジ君が集めたらしいが、医療品などはわからなかったらしい、

私の手当てのためにも薬品だななどから、色々な薬品を集める、

これでも大学時代、薬学の授業は受けているし、そこは名門だった、知識はある。

色々な瓶やガーゼなどを集める、

部屋に戻り体の手当てをやり直す、素人作業だったので、あまり貼り付け方がうまくなかった、はがすときに痛みが走る、

「つぅ・・・」

あらかたはがし終わると下着姿になり、体中の傷をくまなく調べる、

擦り傷しかない、打撲もあったが、あざ程度、内臓などには問題は無いようだ。

うでや足に消毒液をぬり、ガーゼを張る、腕に包帯を巻いた、

しかし背中に届かない、

そのとき部屋の外で物音がした、

少し考えて

「・・・・・シンジ君いるんでしょ?」

「・・い、いやのぞくつもりなんて無かったんです!本当です!!も、物がほかにないか調べてもどってきたら・・・マヤさんが・・は、いや、服を脱いでて・・・」

少しおかしかった、やっぱり少年なのだと思う

「・・・背中の手当て・・・手伝ってくれない?」

「ええ!?い、や、それは・・」

「私なら大丈夫よ、それに前に手当てしたときは見たんでしょう?」

「・・・・・・・・」

シンジ君は観念したように部屋に入ってきた、私は背中を向けて

「はい、これ、これを背中に張ってくれない?」

「は、はい・・・」

幾分声が上ずっていた、

正直私はこんな状況を楽しむような女ではないし、むしろ前では考えただけで怖気が走った、でも今はそこまで考えなかった、むしろなぜか楽しかった、

ミサトさんたちがシンジ君をからかっていたのがわかるような気がする。

「はい・・・できました・・・」

「え?ああ、ありがとう。」

言うなりシンジ君はまた部屋から飛び出していった。

服を着ると背中が少し痛かった。

「・・・・・やっぱりずれてる・・・」

シンジ君のガーゼはすこしずれていた、でも届かないし、なんとなくそのままにして服を着た

 


どうもZIMです

(独り言)

いやー、いいかげんすごいですね、このやる気の無さ(笑)、何人かの人にメールもらったのに(笑)

でもさらにその期待を裏切ってこれ書いちゃってます、ちなみにこれ、18禁になる予定です、

ちょっといま考えてる内容だと難しいんで。軽いのばっかり書いてたからなあ(笑)、(あっちは結局18禁にならなかったし(笑))

まあ、いまんとこはせいぜい15禁程度ですがね。

 

では

zim@104.104.net


 

 

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